「藻面」(もづら)、「藻際」(もぎわ)、「藻穴」(もあな)など、「藻」に関するへらぶな釣り用語はたくさんあります。藻の生えているところを総称して「藻場」といいますが、どの釣り場でも絶好のポイントいといえます。ただ、東京近郊では昔と違い、情緒豊かな藻場の釣りができる場所もずいぶん減ってしまいました。
山上湖でも、藻の密生している場所に運良くあたると、信じられないような釣果に恵まれることも少なくありません。藻も陸上の草花と同じように光合成を行うので、釣り場によって藻の生えるラインはほぼ同じ水深に同じ種類の藻が生えます。水の透明度によって透過する光の強さが変化するので、藻はいちばん適した水深のところに生えてくるわけです。
へらぶな釣りガイド目次
これから始めるへらぶな釣り
中級者以上のへらぶな釣り
へらぶな釣りのアイテム
藻際の釣り 浅いところに生える金魚藻などは、水面を見ているとびっしりとその周辺だけが黒く見えるのでわかります。水中の様子が見やすい偏光グラスがあると、さらに便利です。
そして、へら鮒たちはこの密生した藻の中で安心して暮らしています。藻場の周辺にはへら鮒のエサになる植物性プランクトンや水中の酸素も豊富ですし、なにか危険を感じたときにはすぐに藻の奥に逃げ込めます。へら鮒たちにとっては最適の住み家といえます。
もちろん、この藻場は釣りにとっても絶好のポイントになるのですが、いくつかのコツを覚えていないと釣りになりません。
まずはじめに狙いたいのが、藻が密生している際を狙う「藻際」の釣りです。これは、藻場をよく観察して、藻が切れているところや藻場のいちばん外側を狙います。
うまく魚の通り道になっているような藻際に当たると、かなりの釣果が期待できます。この時、ウキを落すことばかりに気を取られずに、必ず魚を取り込む際のことも考えておくことが重要です。魚がかかったら、右側に引っ張るのか左側に引っ張るのか、そしてどのコースで魚を玉網に納めるかまで考えておくと安心です。
藻穴の釣り 密生した藻の中の穴のようなところで釣るのを藻穴の釣りといいます。
藻穴の釣りで最初にしたいのが、藻穴探しです。最も幸運に恵まれた場合には、以前に他の釣り人が作った藻穴が見つかります。こういった藻穴が見つかった場合には、かなりの確率でよく釣れます。藻穴ができてから時間が経っているので、魚も落ち着いていますし、新しい藻が生えてくるのを魚たちも歓びます。
この藻穴探しのコツは、水中ではなく陸にあります。陸ノ上に、まとまって藻が捨てられていたり、干からびた藻が固まっていたら、その周辺で誰かが藻穴を作った証です。
水中をじっと観察すると、きっと先人たちの作った藻穴が見つかるはずです。以前は、投網を打った後なども狙い目でしたが、最近では投網を打つ人自体が少なくなってしまったので、なかなか投網後の穴は見つかりません。
いちばん多いのは、藻穴が見つからない場合だと思います。こんなときには、「藻刈り器」と呼ばれる道具を使い自分で藻穴を作ることになります。本格的な藻刈り器は、長い竿の先に鎌のような金具を付けて使います。その鎌で藻を刈って藻穴を作るわけです。
しかし、そこまで本格的ではないもののかさばらずに携帯にも便利なのが、「投げ藻刈」と呼ばれる種類の藻刈り器です。折りたたみ式になっているものが多く、20cmほどの大きさなのでバックに一つ入れておくと便利です。先には、刃のような物が付いていて水中に投げ込んだり、竿に糸を付けてその先にぶら下げて使ったりします。投げ込んでは、引っ張りながら藻を刈る作業を繰り返します。
ある程度の藻穴ができたら、釣り始めるとあんがい魚は驚かずに近くにいる場合が多く、それほど時間がかからないでアタリが出始めることもしばしばです。この投げ藻刈がいいもうひとつの点は、小さい藻穴が作れることです。鎌の付いた藻刈り器では、どうしても、藻穴を大きく作りがちです。藻穴は、なるべく小さく作るのが藻穴釣りのコツです。小さい藻穴を作り、あとは釣りながらハリに掛かってくる藻を1本1本抜きながら藻穴を広げていってください。
ハリにかかった魚は必ずといっていいほど、藻の中に逃げこもうとします。ですから、あらかじめ魚を取り込むルートの藻も刈っておく必要があります。そういった点では、藻穴の釣りにはやや硬めの竿が適しています。
長くなってしまいました。山上湖の藻場の釣りは、「藻場の釣り(山上湖編)」をご覧ください。
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【堰などの藻場】 いかにも藻場のありそうな堰です。地方には、こういったいい環境がたくさん残っています |
【藻が生える時期】 水辺の鳥たちが水中に頭を突っ込んでエサを漁るようになったら、藻が生えてきたサインです |
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【佐原水郷】 かつては、佐原水郷にも数多くの藻場の名ポイントがありました。現在は護岸が多くなってしまいました |
【藻場のへら鮒】 藻場で釣れるへらには、傷のない美しい魚体が多くなります。これも楽しみの一つです |

携帯にも便利な、大小2個の「投げ藻刈セット」です。糸の先がフックになっていて、小さい方の藻刈り器にも付けられるので使い勝手はいいのですが、糸が長すぎるのが欠点です。なんで10mもタコ糸が付いているのかわかりませんが、適当な長さに切って使うのがいいでしょう。価格は、2個セットであることを考えると予備にもなりそれほど高くはありません。
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